高血糖を改善するために血糖値の仕組みをしろう! 血糖値改善
血糖値が高いなら手遅れになる前に生活習慣を改善しよう!
血糖値とは?高血糖とはどんな状態?
■血糖値と高血糖
血糖値とは
血糖とは、血液中に含まれる「ブドウ糖」のことで、その量を「血糖値」と呼んでいます。
食べ物に含まれる糖質を「ブドウ糖」に分解し、腸から吸収されて血液を流れ、肝臓まで運ばれ、グリコーゲンとして蓄積されます。 そしてエネルギーが必要とされたときに、再度「ブドウ糖」として血液中に放出されます。
空腹時血糖値は110mg/dl未満、食後血糖値は140mg/dl未満が正常値とされています。
高血糖とは
高血糖とは、血糖値が高い状態をさします。血液中のブドウ糖の濃度=血中濃度が高い状態です。
食後は、腸で分解・吸収されたブドウ糖が一気に血液中に放出されるため、血糖値が高くなります。 高血糖状態になると、すい臓よりインスリンというホルモンが分泌され、肝臓や筋肉にブドウ糖が取り込まれるため、血液中の血糖値が下がります。 この分泌されるインスリンの量が少なかったり、タイミングがずれることで、高血糖状態が長く続くようになります。

空腹時高血糖とは?
食後10時間ほど経った時の血糖値の状態を計ったものです。

空腹時血糖の値はこのように判断されています。
正常糖尿病予備軍糖尿病
空腹時血糖値110mg/dl未満110~126mg/dl未満126mg/dl以上

<空腹時血糖値が下がらず高いままの原因>

・インスリンの出る量が少ない。
・インスリンの抗体が出来て効きづらくなっている。
・インスリンの出るタイミングが合っていない。
・食後にすぐ寝てしまっている。
・血液中のブドウ糖を肝臓や筋肉にうまく取り込めていない。
・ストレスのある生活を送っている。

インスリンによる影響が大きい可能性があります。食後1時間半ほどで放出されるインスリンによって血液中のブドウ糖が筋肉や肝臓に蓄えられたり、運動によって消費されたりします。 すい臓の機能が弱っていてインスリンの量が少なかったり、食後すぐに寝てしまうことで、内臓もスリープ状態になり、十分な働きをしてくれないことがあります。 インスリンが正常に出ていても、蓄える肝臓に問題があると蓄えきれずに、血糖値が高いままになることもあります。病院でインスリンの量や肝臓の状態を調べてもいましょう。

食後高血糖とは?
食後は腸から吸収した糖が血液中に流れるため一時的に高血糖状態になりますが、徐々に落ち着いていきます。2時間経っても正常値に戻らない状態を食後高血糖と判断します。

食後血糖の値はこのように判断されています。
正常糖尿病予備軍糖尿病
空腹時血糖値140mg/dl未満140~200mg/dl未満200mg/dl以上

<食後の血糖値が下がらず高いままの原因>

・糖質の多い食事をしており、蓄積しきれない。
・食物繊維や乳製品、タンパク質など糖の吸収を穏やかにするものを食べていない。
・インスリンの出る量が少ない。
・インスリンの出るタイミングが合っていない。
・高血糖が日常化して、もっと高くならないとインスリンが出ない状態。

食べている内容によって大きく変わる血糖値です。炭水化物や甘いものを大量に食べたり、野菜や乳製品を先に取っていないなどで急激に上がることがあります。 血糖値が一定の基準を超えたところでインスリンが放出されるといいのですが、タイミングがずれて数時間後に出ることもあります。 ストレスや激しい運動などで、内臓に負担がかかるとインスリンの量にも影響を与えますので、食後1時間はゆっくり休むようにしましょう。息が乱れない程度のウォーキングは大丈夫です。

糖尿病とは?
以下の条件に複数マッチしていれば、糖尿病ということになります。

空腹時血糖値食後血糖値尿検査HbA1cGA
正常110mg/dl未満140mg/dl未満糖が出ていない6.5%未満12.3%~16.5%
糖尿病予備軍110~126mg/dl未満140~200mg/dl未満
糖尿病126mg/dl以上 200mg/dl以上糖が出ている 6.5%以上16.5%以上

糖尿病には大きく1型と2型があります。

●1型糖尿病(インスリン欠乏)
 すい臓がインスリンを分泌することが出来ず、インスリン注射を必要とするものです。

主な症状
  • のどの渇き
  • 極度の疲労・体重減少
  • 頻尿

■1型糖尿病の原因
  • 遺伝的な要因で1型糖尿病になりやすい体質
  • すい臓の機能低下(病気やストレスなどによりインスリンの分泌が無くなる)


●2型糖尿病(インスリン不足とインスリン抵抗性あり)
すい臓の分泌するインスリン量が不十分か、インスリン自体の効果があまりない状態です。 ほとんどの糖尿病患者は2型糖尿病になり、1型は10%未満です。多くの人が40歳を過ぎてから発症し、 生活習慣や遺伝・体質、加齢によるものと考えられています。
糖尿病は太っている人に限ったものではありません。太っている人が過食であったり、甘いものが好きな傾向があるため、 比率としては多くなっているだけです。 治療法は、適度な運動と適切な食事に薬物療法を加えたものになります。

主な症状
  • 初期の段階では自覚症状がありません
  • 食後の極度の眠気
  • 頻尿
  • 性機能の低下(ED)

2型糖尿病の原因
  • 40歳以上
  • 太りすぎの人(糖質の過剰摂取)
  • 身内に糖尿病または高血糖の人がいる(遺伝的なもの)
  • 運動不足
  • 夜遅い食事などの食生活の乱れ
  • ストレスの多い仕事や環境にいる
糖尿病は初期症状がほとんどないため、放っておく人が多いのですが、確実に病状は進行しますので早期治療が大切です。