■血糖値の上がらない食事の仕方!
なぜ食後に血糖値が上がるのか?
血糖値が上がる原因は、食べ物に含まれる糖質を分解することで発生するブドウ糖が、血液中に多く流れることです。
上がった血糖値は、すい臓から分泌されるインスリンによって下げられますが、高脂肪の肉や大量の炭水化物、甘いものを摂取すると
インスリンの分泌が追いつかなかったり、すい臓が疲弊して、下げきることが出来なくなったりします。
インスリンはブドウ糖を脂肪に変えて蓄積させますので、血糖が高いと脂肪も付きやすくなります。
糖質制限をして炭水化物などを取らなければ上がらないのか・・・上がりません。ただ糖質は生活する上で必要な栄養素なので
糖質を制限しすぎることはお医者さんにも止められると思います。
ブドウ糖は、脳がエネルギーとして使える唯一の栄養素です。その他、髪や皮膚を新陳代謝させるのにも必要なため、
糖質不足になると髪や肌がガサガサになり、老化が進みます。
その他、体のエネルギーとして優先的に使われるのがブドウ糖なので、これが不足すると脂肪や筋肉を分解し、エネルギーとして使用します。
筋肉が減る→運動量が減る→消費されるブドウ糖が減る
筋トレしてプロテインを飲んでいても、炭水化物をとらないと筋肉が付きません。筋肉になる分を消費してしまうからです。
要注意!血糖値の上がる食べ物
【脂肪の多い食べ物】
ブドウ糖がインスリンによって脂肪に変わることからも、脂肪の多い肉類、乳脂肪を含む牛乳は注意が必要です。
動物性の脂肪が良くないのと、牛乳は飲みやすいのでのどが渇いたときなどは、ゴクゴクとたくさん飲めてしまいます。
ただ、牛乳は含まれる糖質がハッキリしているため、糖質摂取のコントロールに使うのはオススメです。
糖質制限をして、不足している部分を牛乳で補うという形です。
【炭水化物】
食事のメインになるご飯、パン、麺類、お好み焼き・たこ焼きなどの粉物です。これらは消化・吸収が早いため、一気に血糖値が上がります。
血糖値の状況を緩やかにするためには、消化に時間を掛ける必要があります。食物繊維を含むものを先に食べたり、
食前に難消化デキストリン系のサプリを飲んでおくのも効果的です。また良質の油は炭水化物をコーティングする作用もあり、消化を遅らせます。
【糖を含む甘いもの】
砂糖を使ったスイーツや果物、飲み物です。ケーキなどの洋菓子・和菓子は、砂糖と小麦粉で出来ていることが多く、糖質のかたまりです。
そして飲み物に関しては、コンビニで売られているお茶や水、ブラックコーヒー以外、すべてのものに多くの砂糖が含まれています。炭酸飲料や栄養ドリンク、
腸内環境を整える乳製品も成分を見ればと分かると思います。糖分3~4g=角砂糖1個で計算してください。糖分30gだと角砂糖8~10個を摂取していることになります。
また果物にも大量の果糖が含まれています。夜遅い果物は控え、朝にビタミンCを含むイチゴやキウイなどを食べてください。
血糖値の上昇を緩やかにする食べ物
糖質をあまり含まないものは、血糖値の上昇がゆるやかになります。野菜や豆類、キノコ、海藻は繊維質の多い食品なので、
消化に時間がかかります。野菜は繊維質のものを多めにとり、炭水化物を多く含んでいる芋類などは控えてください。
【食物繊維の多い食材】
玄米、大豆・小豆、ゴボウ、キャベツ、パイナップル、桃、椎茸、ワカメなど
【その他オススメの食材】
トマト・・・リコピンが血糖値を下げるという研究結果があります。
ブロッコリー、大豆、モロヘイヤ、小松菜、海苔、わかめ、牛豚鳥レバー、うなぎ・・・糖の代謝を促す葉酸が含まれています。
朝・昼・晩で食事の内容を変える
朝食は、夜の間に消費した栄養素を補給する食事ですが、炭水化物を大量に食べると一気に血糖値が上がってしまいます。
野菜から食べ始めて、肉・魚、乳製品などバランス良く食べましょう。果物やヨーグルトなども朝食時がベストです。
昼食は魚・野菜を中心の食事がベストですが、肉体労働をする人は肉や炭水化物を多めにとっても大丈夫です。
おにぎり2~3個であれば問題ありません。ただ座り仕事の人は、食後の眠気に負けないよう、炭水化物は控えめにして、
糖の吸収を抑えるサプリを取ることも有効です。
夕食は、この後に運動などをしないのであれば、炭水化物をさほど取る必要はありません。もちろん脂肪の多いものも必要ありません。
出来れば寝る3時間前には食事を終えてください。血糖値が高い状態で睡眠に入ると、インスリンの出が悪くなり、高いまま朝を迎えることになるかもしれません。
炭水化物や肉、あぶらものも食べて大丈夫!?
炭水化物を摂らなければ血糖値は上がりませんが、体に悪影響があります。最低限の量は摂るようにしてください。
1食で取る主食の量は、食パンであれば2枚、ご飯であれば茶碗1杯、おにぎりなら2個になります。
肉はなるべく動物性脂肪の付いていないものであれば一般的な量で問題ありません。魚の肉であれば、脂肪にもDHAやEPAなどの
血液をさらさらにする必須脂肪酸が含まれているので、オススメです。
油で揚げたものや炒めたものに関しては、使用する油がキャノーラ油(菜種油)であれば、血糖値も上がりにくく、悪玉コレステロールも
少なくなるのでオススメです。それ以外に、オリーブオイル、亜麻仁油、エゴマ油は良く、動物性の牛脂やラードは控えてください。
お酒や飲み物で気をつけること
【飲んでもいいお酒】
蒸留酒:ウイスキー、ブランデー、ウオッカ、焼酎、テキーラ
【飲まない方がいいお酒】
醸造酒:ビール、日本酒、ワイン(赤・白共)
混成酒:リニュール、果実酒、梅酒
飲んでもいいお酒は糖質をほとんど含んでいないため、水やお茶、氷で割って飲む分には問題ありません。
ビールや日本酒は、糖質を多く含む飲み物です。原材料が米や麦で成分を残したまま生成されるので糖質は残ります。
よくカロリーオフやカロリーカットなどの記述がありますが、さほど減らされていないので要注意です。
混成酒のように果物や甘いもので割ったお酒は、言うまでも無く糖質の高い部類になります。
糖質やカロリーが低いからと、たくさん飲んではいけません。アルコールを分解する肝臓に負担がかかり機能を弱めてしまいます。
肝臓はブドウ糖を蓄積する機能もあるので、肝脂肪、肝硬変になると糖を保持する機能が無くなり、血液中の血糖値が高くなってしまいます。
飲む時間にも気をつけてください。
寝る直前に飲むのは、アルコールや糖質を分解する前に内臓がスリープ状態になってしまうため、長く血液中に残ることになります。
血糖値が高い状態が長く続くと、インスリンを分泌させるタイミングが狂ってくる可能性があるので、寝る2時間前には飲まないようにしましょう。
また、空きっ腹に飲んで、落ちるように眠るのが好きな人もいますが、これも危険です。
アルコールは腸で吸収されるため、胃が空だとすぐに腸にたどり着き、分解され、血糖値が一気に上がります。
血糖値が上がる=血液がドロドロになる→アルコールを排出させるために尿や汗に水分が使われる→さらにドロドロになる。
アルコールを飲んだときは水もたくさん飲んでください。そして、睡眠時には内臓も休ませるようにしましょう。